相続手続きは自分でできる?福岡で手続きを進める前に知っておきたい負担と、相談した方がよいケース

家族が亡くなり、相続の手続きを始めようとしているものの、何から手をつければよいか分からない、仕事をしながら自分でやり切れるか不安という方は少なくありません。相続手続きは、区役所、法務局、家庭裁判所、税務署、金融機関と窓口が分かれ、期限のあるものも含まれます。自分で進められる手続きもありますが、相続人の関係や財産の内容によっては途中で止まりやすくなります。この記事では、福岡で相続手続きを進める場合の主な手続き先、自分で進めるときに負担になりやすい点、専門家に相談した方がよいケースと相談で選べる進め方を解説します。

第1章 相続手続きは窓口も期限もばらばら|福岡での主な手続き先

相続手続きは、1か所で済むものではありません。手続きごとに窓口が違い、期限が決まっているものもあります。福岡市に住んでいた方が亡くなった場合の主な手続き先は、次のとおりです。

手続き 福岡での主な手続き先 期限
戸籍の収集 本籍地の市区町村。広域交付を使えば、福岡市内の区役所でまとめて請求できる場合がある なし
遺言書の検認 亡くなった方の最後の住所地を管轄する家庭裁判所(福岡市内なら福岡家庭裁判所) 見つけたら速やかに
相続放棄 同上 相続人になったことを知った時から3か月
預貯金・証券の解約や名義変更 各金融機関等 なし
不動産の相続登記 不動産の所在地を管轄する法務局(例:博多区・中央区・南区・東区の不動産は福岡法務局本局) 相続で取得を知った日から3年
準確定申告・相続税の申告 亡くなった方の死亡時の納税地・住所地を管轄する税務署(例:中央区・南区は福岡税務署、城南区・早良区・西区は西福岡税務署) 相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月・10か月

一つひとつは決まった手順のある手続きですが、窓口の多くは平日の日中しか開いていません。戸籍を集め、金融機関ごとに書類をそろえ、法務局や税務署に足を運ぶとなると、仕事をしながら進める方にとっては大きな負担になります。
なお、手続きに入る前に、遺言書の有無や財産・借金の状況を確認しておく必要があります。最初に確認することは、次の記事で整理しています。

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第2章 自分で進める場合に負担になりやすい相続手続き

第1章の手続きのうち、自分で進めようとしたときに時間がかかったり、途中で止まったりしやすいのは次の4つです。

2-1 戸籍の収集と相続人の確定

相続手続きの多くは、誰が相続人かを戸籍で証明することから始まります。亡くなった方の出生から死亡までの戸籍をすべて集める必要があり、転籍や結婚で本籍地が何度も変わっていると、複数の役所に請求することになります。

2024年3月1日からは、戸籍の広域交付が始まり、本籍地が遠方でも、最寄りの市区町村の窓口でまとめて請求できるようになりました。
ただし、広域交付で請求できるのは、請求する人から見て、自分・配偶者・父母や祖父母・子や孫の戸籍に限られます。たとえば、亡くなった親の戸籍を子が請求する場合や、亡くなった夫の戸籍を妻が請求する場合は使えますが、亡くなった兄弟姉妹の戸籍を請求することはできません。また、請求する人自身が窓口に行く必要があり、郵送や代理人による請求はできません。コンピュータ化されていない古い戸籍も対象外です。

2-2 預貯金の解約・名義変更

預貯金の手続きは、金融機関ごとに求められる書類や手順が違います。一般的には、戸籍一式、相続人全員の印鑑証明書、遺産分割協議書などの提出を求められ、口座が複数の銀行にあれば、その数だけ手続きが必要です。
戸籍の代わりに、法定相続情報一覧図を提出することで手続きが進められる金融機関もあります。

法定相続情報一覧図とは?

法務局の「法定相続情報証明制度」を使って交付される書類です。
戸籍一式と相続関係の一覧図を法務局に提出すると、認証された一覧図の写しを無料で交付してもらえ、各手続きで戸籍の束の代わりに使えます。

株式や投資信託は、解約する前に相続人名義の証券口座へ移す手続きが必要になるのが一般的で、相続人が口座を持っていなければ新たに開設することになります。

葬儀費用などで急いで預金が必要な場合は、遺産の分け方が決まる前でも一定額まで払い戻せる制度がありますが、払い戻した分は後の遺産分割で調整されます。

2-3 不動産の相続登記

不動産の名義変更は、法務局に登記を申請します。申請書は自分で作成することもでき、法務局では予約制の手続案内も行っています。ただし、手続案内は申請書の記入上の注意点の説明が中心で、1回20分以内です。

不動産の分け方が決まらないまま、3年の期限が近づいている場合は、自分が相続人であることを法務局に申し出る相続人申告登記で、ひとまず申請の義務を果たす方法もあります。
ただし、これは名義を変える登記ではないため、遺産分割が完了し、不動産の分け方が決まった後に改めて相続登記が必要です。

2-4 相続税の申告

相続手続きのうち、自分で判断するのが特に難しいのが相続税です。
非上場株式や不動産の評価額の計算などは複雑になりやすいほか、亡くなった方の自宅の土地に使える「小規模宅地等の特例」のように、誰がどの財産を取得するかで税額が大きく変わる制度もあります。
分け方を決める前に税金の面から検討しないと、払わなくてよかった税金を払うことになりかねません。

第3章 相続手続きを専門家に相談した方がよいケース

次のような事情がある場合は、手続きが途中で止まりやすくなります。早めに専門家に相談することをおすすめします。

3-1 相続人が多い・連絡が取れない・協力しない人がいる

預貯金の解約や相続登記では、遺産分割協議書に相続人全員の署名と実印が必要になることが多く、一人でも協力しない人がいれば手続きは止まります。相続人が多い、疎遠な親族がいる、連絡先が分からない人がいるといった場合は、手続きを始める前の段階で相談しておくと、進め方を考えやすくなります。

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3-2 遺産の分け方が決まらない

預貯金の解約や不動産の登記の多くは、遺産の分け方が決まらないと進みません。家族の意見が分かれている場合は、手続きの前に遺産分割の話し合いが必要になり、場合によっては弁護士が間に入ることになります。

遺言書がある場合でも、話し合いが不要になるとは限りません。遺言書に書かれていない財産があれば、その財産の分け方は相続人全員で話し合って決める必要があります。

3-3 期限のある手続きが近い・財産の全体が分からない

亡くなった方の財産の全体が分からないと、期限のある2つの判断が遅れてしまいます。

1つは、相続放棄をするかどうかです。借金がある可能性があれば、相続人になったことを知った時から3か月以内に決める必要があり、その判断には財産と借金の調査が欠かせません。調査が間に合わないときは、期限内に家庭裁判所へ申し立てれば、期間を延ばせることがあります。

もう1つは、相続税の申告が必要かどうかです。申告と納税の期限は相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月で、財産の評価に時間がかかることもあるため、期限から逆算して準備を進めることになります。分け方が決まらないときでも、法定相続分で分けたものとしていったん申告する方法があります。

どちらの方法も、期限内に動くことが前提です。期限の直前になると選べる方法が限られるため、財産の全体が分からない段階で相談しておくことで、選択肢を残せます。

3-4 平日に窓口を回れない・遠方に住んでいる

法的に難しい問題がなくても、平日に役所や金融機関を回る時間が取れない、福岡の実家から離れて暮らしているといった事情で、手続きが進まないこともあります。手続きの負担そのものも、相談する十分な理由になります。

第4章 相談すれば、相続手続きの進め方を選べる

専門家に相談するというと、「すべてを任せなければならない」「費用が高くつく」と考えて、自分で抱え込んでしまう方もいます。しかし、相談は手続きを任せることとイコールではありません。

4-1 相談で整理できること

相談では、残っている手続きと期限、自分で進められる手続きと専門家が必要な手続きを整理できます。たとえば、「相続税の申告が必要かどうか」「相続放棄を検討すべきか」「どの手続きから手をつけるべきか」が分かるだけでも、その後の進め方は大きく変わります。
期限のある手続きから優先順位をつけ、「今月中に財産の調査を終え、3か月以内に相続放棄の要否を決め、そのあと分け方の話し合いと登記・申告に進む」といったスケジュールが見えれば、何をいつまでに自分で行うかも決めやすくなります。

4-2 すべてを任せるだけでなく、一部だけ任せる進め方もある

相続手続きは、手続きごとに専門家に任せることもできます。たとえば、次のような進め方があります。

・預貯金の解約は自分で行い、不動産の登記と相続税の申告だけを任せる
・亡くなった方の財産の全体が分からないため、財産の調査だけを任せ、その結果を見て分け方を決める
・相続人同士の話し合いがまとまらないところだけ弁護士に入ってもらう

自分でできる部分は自分で行い、負担の大きい部分や判断が難しい部分だけを任せれば、手間と費用のバランスを取ることができます。手続きを任せる場合の範囲や費用の考え方は、次の記事で解説しています。

4-3 相談前に、済んだ手続きと止まっている手続きを書き出す

相談の前に、すでに済んだ手続き、途中で止まっている手続き、まだ手をつけていない手続きを書き出しておくと、相談の時間を有効に使えます。集めた戸籍や通帳、固定資産税の通知書、金融機関から届いた書類なども、手元にあるものを持参するとよいでしょう。

第5章 福岡で相続手続きに迷ったら、相続LOUNGEへ

相続手続きは、区役所、法務局、家庭裁判所、税務署、金融機関と窓口が分かれ、相続放棄の3か月、相続税の申告の10か月、相続登記の3年といった期限もあります。戸籍の収集や預貯金の解約は自分で進められることもありますが、相続人が多い、分け方が決まらない、期限が近い、平日に動けないといった事情があるなら、手続きが止まる前に相談しておくことで、進め方の選択肢を残せます。

相続LOUNGEは、博多マルイ5階にある相続の相談窓口です。グループ内の弁護士・税理士・司法書士が連携しているため、どの手続きを誰に相談すればよいか分からなくても、窓口でまとめて相談できます。
相続人や財産の調査、預貯金などの相続手続き、相続登記、相続税の申告、遺産分割まで、すべてを任せることも、必要な手続きだけを任せることも可能です。
相続の相談は初回無料で、遠方にお住まいの方はオンラインでの相談もできます。

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初回相談は無料。相続手続きの進め方から、相続LOUNGEでまとめてご相談いただけます。
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