遺産分割をしている中で後から遺言書が見つかった方へ|遺産分割のやり直しが必要か相談前に確認すること

相続手続を進めている途中や、すでに遺産分割協議が終わった後に、亡くなった方の遺言書を見つけた場合、その場で開封しないよう注意が必要です。
誤って開封したからといって、それだけで遺言書が当然に無効になるわけではありませんが、後の相続手続に影響が出る可能性があります。
また、遺産分割協議の進行状況によって必要な対応が変わるため、遺言書が後で出てきた場合は、一度弁護士へ相談することをおすすめします。

第1章 遺言書を見つけた後の対応|遺産分割協議の進行状況によって対応が変わります

遺言書があとから見つかった場合、その影響は、遺産分割協議がどこまで進んでいるかによって変わります。

1-1 遺産分割協議前に見つかった場合

まだ遺産分割協議を始めていない段階で遺言書が見つかった場合には、まず遺言書の内容を確認し、その内容に従って相続手続を進めるのが基本になります。
遺言書がある場合、亡くなった方の意思が尊重されるため、原則として遺言内容を前提に遺産分割を進める必要があります。
もっとも、遺言書の内容が曖昧であったり、財産の一部しか記載されていなかったりするような場合は、遺言で定められていない財産については、相続人間で別途遺産分割協議が必要になることがあります。

1-2 遺産分割協議中に見つかった場合

遺産分割協議の途中で遺言書が見つかった場合には、いったん協議を止めて、遺言書の内容を確認する必要があります。
すでに大まかな分け方について合意しかけていたとしても、遺言書の内容と矛盾する場合、そのまま進めてよいかを確認しなければなりません。
ただし、遺言書がある場合でも、相続人や受遺者など関係者全員が合意すれば、例外的に遺言書とは異なる分け方で遺産分割を進めても構いません。

1-3 遺産分割協議後に見つかった場合

すでに遺産分割協議書を作成し、不動産登記や預貯金の解約などの相続手続まで進んでいる段階で遺言書が見つかることもあります。
この場合、「必ず全部やり直しになる」とまではいえませんが、遺言書に書かれている内容と、すでに合意した遺産分割協議の内容が違う場合には、
・遺言書の内容を優先して修正する必要があるのか
・遺言執行者がいる場合に、そのまま合意済みの協議内容を維持してよいのか

という点が問題になります。

また、不動産登記や金融機関の手続が済んでいる場合には、司法書士や金融機関との調整が必要になるほか、相続税申告が済んでいる場合には、税理士への確認も必要です。

第2章 見つかった遺言書の中で遺言執行者が指定されている場合の対応

2-1 まず遺言執行者に連絡する

遺言書に遺言執行者が記載されている場合には、まずその人に連絡し、遺言書が見つかったことや現在の相続手続の状況を伝えることが大切です。
すでに遺産分割協議を進めている場合や、実際の相続手続を進めている場合には、その内容も共有する必要があります。
特に、遺言書に「特定の人に財産を遺贈する」といった内容がある場合には、相続人だけではなく受遺者の権利も関係するため、自己判断での対応は避けた方がよいでしょう。

2-2 遺言執行者がいる場合、遺言と異なる分け方は相続人だけで決めない

遺言書に遺言執行者が指定されている場合、相続人だけで「遺言書とは違う分け方にしよう」と判断して進めるのは避けるべきです。
遺言執行者は、遺言の内容を実現するために手続を行う立場にあります。たとえば、遺言書で「長男に不動産を相続させる」とされている場合、遺言執行者はその内容に沿って名義変更などの手続を進めることになります。
そのため、遺言書が見つかる前に、相続人同士ですでに別の分け方について話し合っていて合意が取れていて、関係者全員が納得していたとしても、遺言執行者が指定されている場合には、遺言内容を実現する役割を持つ人がいる以上、相続人だけで協議済みの内容を優先してよいかは確認が必要です。

また、相続人以外の受遺者がいる場合には、その人の同意も問題になります。相続人だけで「遺言と違う分け方にしよう」と決めても、受遺者の権利を無視して進めることはできません。

自己判断で協議済みの内容を優先してしまうと、後から遺言執行者や受遺者との間で問題になることがありますので、遺言執行者が指定されている遺言書が見つかった場合には弁護士に相談の上で、どのような手順で今後の手続を進めるべきかを確認してから対応するのが安心です。

2-3 遺言執行者が手続を進めてくれない場合も確認が必要

遺言書に遺言執行者が指定されていても、必ずしも相続手続がすぐに進むとは限りません。
たとえば、遺言執行者と連絡が取れない、遺言執行者が就任を辞退したいと言っているというようなケースでは、別の遺言執行者の選任を含めて今後の対応方法を検討しなければなりません。
手続が進まず困っている場合にも、一度弁護士に相談にいらっしゃった方がよいといえます。

第3章 相談前に整理しておきたい資料と情報

遺言書があとから見つかった場合、弁護士や司法書士、税理士に相談する前に、できる範囲で資料を整理しておくと相談がスムーズです。

3-1 見つかった遺言書

まずは、見つかった遺言書は相談の際に持参してください。
自筆証書遺言の場合は、ご相談に来られる前に裁判所で検認をして開封していただくか、相談までに検認が間に合わない場合は開封せずにそのままにしてください。
万が一検認をせずに開封してしまった場合でも、遺言書自体がすぐに無効になるとは限りませんが、開封後の状態を保ち、できるだけ早く弁護士へ相談しましょう。

3-2 遺産分割協議の進行状況

次に、遺産分割協議がどこまで進んでいるかを整理します。
遺産分割協議書の作成状況や具体的な相続手続の進捗状況によって、今後の方針や対応が変わります。
協議中の場合は、どのような分け方で話が進んでいるのかを整理いただき、相談の際に弁護士にお伝えいただければ大丈夫です。

3-3 相続財産と相続人関係の資料

遺言書の内容と実際の財産が合っているかを確認するために、相続財産の資料も必要です。
登記簿謄本や固定資産税納税通知書、口座の残高証明書、有価証券の資料、生命保険の資料などお手元にある財産が分かる書類のご準備をお願いします。
また、相続人関係が分かる戸籍などについても、相談の時点で集まっているものについてはご持参ください。
戸籍が無い場合は、ご自身のメモ書きなどで家系図を記載いただくような形でも大丈夫です。

第4章 福岡・博多で遺言書があとから見つかった場合の相談

遺言書があとから見つかった場合、まず大切なのは、自己判断で手続を進めないことです。
見つかった遺言書が有効なのか、遺産分割協議をやり直す必要があるのかなどは状況によって変わります。

相続LOUNGEは、博多マルイ内にある相続相談窓口として、福岡・博多で相続に関する相談を検討している方が、弁護士・税理士・司法書士などの専門家に相談しやすい場を目指しています。
遺言書があとから見つかり、何から確認すればよいか分からない場合には、まず遺言書の状態を保ったまま、現在の手続状況が分かる資料と一緒に相談していただければと思います。
初回相談は無料ですので、まずは一度お問い合わせください。

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