亡くなった親の預金を家族が生活費に使っていたら問題になる?相続で確認すべき管理の経緯と相談のポイント

亡くなった親の預金を家族が生活費に使っていたら問題になる?相続で確認すべき管理の経緯と相談のポイント

同居していた兄弟姉妹や、近くに住んで親の世話をしていた家族が亡くなった親の通帳を管理していた場合、親の財産を管理していた家族に対して、相続手続の際に預金の使い道を確認することに心理的な抵抗があることは理解できます。
「親の面倒を見てくれていたのに疑うようで申し訳ない」
「お金の話をすると兄弟関係が悪くなりそう」
「生活費と言われたら、それ以上聞いてよいのか分からない」
「本当は納得できないが、相続でもめたくない」
このように感じて、疑問を抱えたまま遺産分割を進めてしまう方もいます。
本記事では、親の預金を家族が管理していた場合に、生活費として許される範囲はどこまでか、預金の残額について気になる場合に弁護士に相談した方がよい場面はどこかについて分かりやすく解説します。

第1章 まず確認したいのは「誰が、どのように、親の財産を管理していたのか」

親の預金から不明な出金があったときには、まず財産管理の経緯を確認することが大切です。
高齢になった親が、自分で通帳やキャッシュカードを管理できなくなることは珍しくありません。

たとえば、次のような事情が考えられます。
・足腰が弱くなり、銀行に行けなくなった
・入院や施設入所により、家族が支払いを代行するようになった
・一人暮らしで不安があり、近くの子どもが通帳を預かるようになった
・同居家族が生活全般を支えていた

このような場合、家族が親の預金を管理していたこと自体が直ちに問題になるわけではありません。
むしろ、親の生活を維持するために、家族が通帳やカードを預かり、医療費や介護費、生活費を支払っていたというケースも多くあります。
親が元気なうちに、「通帳を預かって支払いをしてほしい」「買い物や病院代はここから出してほしい」と頼んでいた場合、家族が一定の範囲で預金を使うことは自然です。

ただし、親から頼まれていたとしても、何に使ってもよいということにはなりません。
親のための支出なのか、家族自身の支出なのか、親が負担する意思を持っていたのかを区別する必要があります。
また、親の判断能力が低下した後に、多額の出金や送金が行われている場合には、本当に本人の意思に基づくものだったのかが問題になることがあります。

第2章 使い道を確認するときはまずは責めないように伝える

親の預金の使い道を確認するとき、最初の伝え方はとても重要です。
言い方を間違えると、相手が強く反発し、遺産分割協議そのものが進まなくなることがあります。

2-1 ポイント①:「使い込み」と決めつけて話を始めない

相手に確認するときは、最初から「使い込んだのではないか」と決めつけない方がよいです。
仮に不自然な出金があったとしても、相手には相手なりの説明があるかもしれません。
最初から強い言葉で責めるような姿勢を取ると、相手もヒートアップしてしまい話し合いがこじれる可能性があります。
まずは、「遺産分割を進める前提として、通帳上の出金内容を確認したい」という形で伝えることが大切です。

2-2 ポイント②:確認内容は書面やメモに残す

相手に出金の使途を確認した場合、その説明内容はメモに残しておくことが大切です。
「生活費に使った」と言われたのか、「親からもらった」と言われたのか、「覚えていない」と言われたのかによって、今後の対応方針が変わります。
口頭だけでやり取りをしていると、後から「言った」「言っていない」の争いになりやすいため、確認した内容は日付とともに記録しておくとよいでしょう。

第3章 生活費として許される支出と、問題になりやすい支出

親の預金を管理していた相続人から「生活費として使った」と説明をされたときのポイントとしては、その内訳と金額を具体的に確認することです。

3-1 親本人のための支出は生活費として説明がつけられやすい

親本人のために使われた支出は、親の生活費や必要経費として使い込みと判断される可能性は低いです。
たとえば、次のような支出です。
・親の食費
・親の日用品
・親の医療費
・薬代
・通院の交通費
・介護サービスの自己負担分
・介護用品の購入費
・施設利用料
・入院費
・親の自宅の光熱費や修繕費

領収書や請求書、病院・施設の明細、介護サービスの記録などが残っていれば、親のために使ったこと=使い込みではないということの信ぴょう性があがります。

3-2 家族全体の生活費は判断が難しい

難しいのは、親と同居していた家族全体の生活費として支出がされていた場合です。
たとえば、親と子ども家族が同居しており、食費や光熱費を一つの家計で支払っていた場合、どこまでが親の負担分で、どこからが家族の負担分なのかが分かりにくくなります。
親が元気なころから、家族全体の生活費をある程度負担していた場合もあります。そのような生活実態が長年続いていたのであれば、一定の支出については親の意思に基づくものと考えられる余地もあります。
一方で、親の判断能力が低下した後に、家族全体の生活費の大部分を親の預金から支払うようになった場合や、親本人の生活費とは明らかにいえない支出が増えている場合には、問題になる可能性があります。

第4章 弁護士に相談した方がよい場面

親の預金を家族が管理していた場合でも、すべてのケースで弁護士に依頼しなければならないわけではありません。
しかし、次のような場合には、自分たちだけで進める前に相談した方がよいでしょう。

4-1 出金額が大きい・生活費としての整合性が取れない場合

数百万円、数千万円単位の出金がある場合や、生活費としての出金額として疑問がある場合(把握していた施設の費用と出金額に大きく相違があるなど)には、もしかしたら生活費以外で使い込みが発生している可能性も否定できないため、不安がある場合は一旦弁護士に相談されたほうがよいでしょう。

4-2 通帳を管理していた家族が説明してくれない場合

通帳を管理していた家族に確認しても、説明してくれない、資料を見せてくれない、話し合いに応じてくれないという場合には、任意の話し合いで解決することが難しくなります。
このような場合、弁護士から書面で説明や資料の開示を求めることを検討できます。
弁護士が入ることで、感情的な非難ではなく、相続手続に必要な事実確認として進めやすくなる場合があります。

相続発生時の親の預金状況や親族の使い込みに不安がある場合は相続LOUNGEにご相談ください

親の預金を家族が管理していた場合、通帳に不明な出金があっても、すぐに不正と決めつけられるわけではありません。
一方で、「生活費だった」と言われたからといって、すべて納得しなければならないわけでもありません。

相続LOUNGEは、博多マルイ内にある相続相談窓口として、福岡・博多で相続に関する相談を検討している方が、弁護士・税理士・司法書士などの専門家に相談しやすい場を目指しています。
親の通帳を見て不自然な出金に気づいた場合や、通帳を管理していた家族にどう確認すればよいか分からない場合、遺産分割を進める前に一度状況を整理しておくことが大切です。
特に、預金の使い道に関する問題は、相続人間の感情的な対立に発展しやすく、時間が経つほど資料の確認も難しくなることがあります。
使い込みといえるのかどうかが分からないという場合でも、まずは初回無料相談にてお話をお聞かせください。

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